日々の暮らしと時々、分子栄養学

何を食べるか?

You are what you digest.

身体は消化したものでできている。

産まれてきた時の身体は、母が食べたものでできていて、しばらくは母の血からできたお乳で生きていて、

だんだんに自分の食べたもので身体はできている。

大人になればもう、モノとしての身体はほぼ自分が食べてきたものでできているのですね。

なんて改めて考えると面白い。

だったら、今の身体の状態は、吸っている空気、飲んでいる水、食べているもの

人によっては飲んでる薬、サプリメントにものすごく影響を受けているわけで。

 

いろんなものを満遍なく

じゃあ何を食べるか?

私の母は、いつも「いろんなものを満遍なく食べれば良いのよ」と言っていました。(まだ健在です)

めちゃくちゃざっくりです。テキトーだなあと思っていました。

身体に良いと言われたから食べる。ということもないし、身体に悪いと言われたから止める。

ということもあまりありません。家族が喜んでくれるもの、食べたいものを料理しています。

どんな食べ物にも良いところもあるし、悪いところもある。バランスが大事と言います。

サプリメントは断固拒否です。そこはなんだか頑固なんです。

で、健康ですか?と聞かれれば、実はメンタルはちょっと不安定な人ですが、身体はかなり健康です。

もちろん、メンタルは栄養にものすごく依存しているし、鉄欠乏気味でもあるので、他にもいろいろ足りていないものはあると思いますが・・・

79歳になった今もテニス、ゴルフ、スキー、カーブスなどなど元気いっぱい遊べているので、十分に健康かと思います。

今でも家族が集まるという時にはなんだかんだ言いながら、お惣菜をたくさん作ってくれます。

母はもともと料理は得意ではなかったようですが、フルタイムの仕事を持って忙しい中でも、

レシピ本を見ながら、毎日美味しいご飯を作ってくれました。

どうやって作るの?と何度か聞いた記憶はありますが、たいてい「適当よ。本見れば書いてあるわ」と言われて終わりでした。

よく言えば全くこだわりがないのでしょうね。

私は何を食べるか?結構こだわっていますが・・・それが良いのか悪いのかは正直よく分かりません。

 

合うか合わないか、人それぞれ

世の中にはいろんな食事法があります。〇〇ダイエット、とかあり過ぎて私には違いが良く分からないものもあります。

一般的には、たんぱく質は重要な上に、不足している人が多いから、動物性たんぱく質をしっかり摂りましょう。

と言われますが、動物性食品を摂ると、癌のリスクがあがります。控えましょう。という説もあるし。

完全なるプラントベースなのに、筋肉ムキムキな人たちもいますよね。

牛乳はもともと牛の赤ちゃんの飲み物です。人の飲み物ではありません。とか、キリがないですね。

 

ですが、忘れてはいけないなと思うのは、「人に食べられるために存在している動植物はそもそもいない」ということ。

牛乳はおろか、牛だって豚だって、そもそも人に食べられたくて生きているわけではないし、植物だってもともとはみんな自分の種の保存のためにしのぎを削って生きているのですよね。お互い食べて食べられて全体の均衡が保たれている。

だから、野菜にすら、捕食者を攻撃する何かしらの毒があったりします。

人はそれを経験的に知っていて、ジャガイモの芽を取ったり、豆や穀物を水に浸けてから料理をしたり、アクを取ったり。

なるべく武器を回収してから食べるのですよね。

なぜそんなことを考えるようになったかと言うと、身体に良いと思って食べていた植物性の食べ物たちが、自分の身体に合っていないということが分かったから。

低血糖を改善するためのヒントが欲しくて、メディカルキネシオロジーを受けたところ、あらゆる穀類や豆類、ナス科のお野菜などなどが、身体にダメージを与えているという筋反射が出ました。

それらに共通するものは、「レクチン」でした。

実際、すぐに辞めてみたところ、筋骨(もしくは心理)の問題だと思っていた肩の痛みがすぐに消えました。

(2か月後、無事に全部解除になりました。)

 

レクチンが身体に悪い、食べない方が良い。ということではなくて、今の私の身体に合っていない、レクチンを無毒化することができていない。もっと言えば、消化力がまだまだ弱く、その上、腸の透過性が高かったのかも。

ということだと思います。多くの人にとってはそれらは「身体に良い食べもの」ですから。

このことがあって、「何が良いかは人それぞれで、万人に良い食べ物はない」のだと再確認しました。

もちろん、誰もがそれは食べない方が良いよね。というものもたくさんありますが、それはとりあえず置いておきます。

 

人間は何を食べてきたか

1985年から10年くらいかけて、NHKで「人間は何を食べてきたか」というドキュメンタリーがありました。

その中で、ほぼジャガイモしか食べていないアンデスの山岳地帯に住む民族の回が衝撃的でよく覚えています。

世界にはほぼ乳製品ばかり食べている遊牧民もいれば、サツマイモばかり食べてきた民族もいます。

その昔、イヌイットの人たちは野菜なんて食べていませんよね。

健康長寿ではないかもしれないけれど、結局もともと人も野生動物と同じように、その土地土地で、食べられるものを必死で見つけてそれを食べて命を繋いできたのですよね。

戦争が終わった時に2歳と5歳だった両親にとっては食べ物に優劣をつけるような感覚はないのだと思います。

そう考えると、健康や嗜好のために食べ物を選べるというのは究極の贅沢だなと思います。

自然界の仕組みにのっとるならば、いつでも安定して食べるものが豊富にある。という状態は当たり前ではなく、その代償として、農薬や品種改良、遺伝子組み換えによる未知の害にもさらされているのだと思います。

さらに知恵を絞って、人が飢えることなく、かつ地球的に持続可能な食物生産ができるようになることを祈るし、そうでなくては未来に希望が持てないですよね。

そう考えると、生産者ではない側の人間にとっては、できる限り持続可能な方法で生産された食べ物を買うというのは、贅沢ではなくて、想いのある選択でもありますね。

まとめ

とりとめなくなってきましたが、言いたかったことは、まずは自分の身体の反応に敏感になること。

自分の身体の反応はどうなのか?が一番大切ですよね。

そして、案外「いろんなものを満遍なく食べる」のも大事だなと。

そしてそして、真っ当に作られた食べ物を感謝して有り難く、美味しく楽しくいただくのがすごく大事だなと思います。